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ブロマガからの移転記事です。

【モバマス考察妄想】境界線を越えて、依田芳乃は人の子に還る。


16歳  151 73-53-73  O型  右利き  7/3  鹿児島



どうもわたしです。
実に3か月半ぶりのモバマス考察妄想、今回は依田芳乃です。
乙倉高気圧は落ち着きましたが、わたしの視線はカラッとした方向に向いているようで、
今回は依田芳乃という聖域に踏み込んでみた次第です。

さて、いつものお約束です。
この考察妄想はモバマスカード及び誕生日台詞をもとにおこなっておりますが、
あくまでもわたし一個人の主観・偏見に基づくものであります。
公式や皆様の依田芳乃観への干渉・アイドルおよび言及先を貶める意図はありません。
また引用台詞の表記揺れ・部分省略等はご容赦ください。



……



 


 「あぁー、そなたでしたかー、わたくしを探しているのはー

……と、唐突にやってきて事務所に転がり込んできた彼女。
神の啓示といいますか、お持ち帰りするにあたって説明が大変な出会いをしたわけですが、
いざ加入してみると、それはそれは愛くるしい少女でした。

 「お茶とおせんべいがよいですー」
 「困っている人には力を貸しなさい……ばばさまのお言葉でしてー」
 「そなたーこのお服は似合いますー?ねーねー、聞いてましてー?

食べて、人助けをして、こっちを見てと駄々をこねる。
お菓子のチョイスはともかく、わりと行動原理は年齢相応かむしろ幼いくらいです。
アイドル衣装を着て喜びまわってPをつつく姿は微笑ましいくらい。
お茶目な一面はその後のカードでもちょくちょく垣間見えます。

 「そなたも海に入りなされー。ほらはやくー、はやくおいでー
 「(法螺貝が)実は……………………重い……のでしてー」
 「ぶおー……そなたー、楽しくなってきたのでしてー」
 「(温泉に)いつまでも浸かっていたいものですねー」
 「そなたへ、わたくしの喜びを分けて差し上げませー。なでなでー


などなど。
芳乃は言葉こそ堅苦しいものを使いますが、中身は純粋そのもの。
先の「ねーねー」のくだりもそうですが、時々自分本位なところが出るあたり、
実はかなりの甘えん坊なのではないでしょうか。
ばばさまとの暮らしの話をぜひ聞いてみたいですね。



 


 「ゆるりと休むことが癒しでしてーお二人とも聞いてましてー?

時々説教臭くなるところに育ちが出ていたりなんかして。
芳乃は人間臭いところをたくさん見せますが、かといって神聖性を放棄したわけではなく、

 「そなたが神を信じなくともよいのでしてー」
 「アイドルというのはつまりーみなから崇拝される神様のようなものでしてー」
 「つまりわたくしの天職といったところですのねー」
 「(海に入るのが)禊ではなかったのですねー」
 「皆は祓を所望でしてー?それではそなたも共に祈りませー


などなど、あくまでも神に仕える者として自身を清めています。
依田芳乃がパッションなのは、人々を救うことを生きがい(生業?)としているがゆえ。
神職もアイドルも、人々に幸せをもたらす存在という意味では同じなのですね。



 


 「人に仕えし身となるのもー、これまた一興でしてー」
 「(メイドは)主人に仕えし者ゆえー、わたくしにも覚えがありましてー


芳乃はメイドで「人に仕えるのは珍しい、でもなんとなくわかる」と言うのです。
仕える相手が人であることが珍しいだけ。普段は神に仕えているから。
先ほど芳乃を神職と表現したのはこれが理由です。

 「オムライス、おいしくなりたまえー」

神職とアイドル、どちらも人に幸いをもたらすもの。
神職は神と人をつなぐ役であり、人々からの信愛と信仰を集める神の化身ようなもの。
アイドルは人々の信愛と信仰を集める神の化身のようなもの。

 「写真に納まるのは、慣れぬことではありますがー、これもアイドルの務めなればー
 「わたくしの写真は、そなたも持っておくとよいのでしてー。穢れと魔を払いましょー
 「わたくしがー、みなの思いを集める憑代になりましょうー」

人々の助けとなって魔を払い、幸せへと導く巫女であり、
その崇拝を一身に集めて拝まれる神であり。
依田芳乃の神聖性はアイドルになっても衰えるどころか強くなっている気がします。
しかし巫女もアイドルも(もしかしたら神も)元は人間です。
務めを終えれば、必ず人間に戻るはずです。



 


 「そなたの目に映るわたくしはー、そなたの望む姿でしょうかー」

であるならば、人間としての依田芳乃はどこにいるのでしょうか。

 「そなたー、わたくしに頼み事はありませんかー?ねーねー?
 「そなたの贈り物が、ねーねーと、わたくしを呼んでいるのでしてー」
 「ねーねー、そなたー、わたくしの赤ずきんはいかがでしてー?」
 「『萌え萌えキュンキュン』とは、どういう意味なのでしてー?ねーねー
 「ねーねー、そなた、おわかりになりましてー?」

この、ねーねーとPの裾を引っ張る少女こそ、人間としての依田芳乃ではないのか。
依田芳乃はこれまでばばさまの教えにのっとり、人助けに尽力してきました。
ばばさまとの暮らしが厳格なものだったか否かはわかりませんが、
「ファンに拝まれる」というデレステのウワサもある通り、
芳乃は人間として見てもらえる機会がほとんどなかったのではないでしょうか?

 「務めの合間のおせんべいは格別でしてー。まこと美味ですなー」

仕事の合間にお菓子を食べるなんて、だれでもすると思うんです。
ですがこの景色すら珍しい・格別なものに見えてしまうのは、芳乃のイメージゆえか。
そして神格をもって見られること自体を芳乃は嫌っていませんですが、

 「そなたは影なる神かもしれませぬなー。舞台裏に鎮座なされー」

芳乃だって人の子。誰かに甘えたいし守られたいんだと思うんです。
普段のマイペースで甘えん坊な芳乃をそのまま受け入れてあげることこそが、
芳乃には必要だとわたしは考えます。
失せ物探しが得意な芳乃です、Pの「アイドル」という探し物を見つけました。
ですが芳乃は、芳乃自身の探し物をすることはできないのです。

 「わたくしも、そなたに拾われた石のようー」

芳乃にとってPは、芳乃の探し物を見つけてくれた人、見つけてくれるかもしれない人。
そんな大切な人へ向けて、芳乃はこんな言葉を放ちます。



 


 「わたくしの声が、届きましてー?」
 「わたくしはここにおりましてー」

鳴り響く踏切の向こう側から放たれた、依田芳乃せいいっぱいの叫び。
この声は、Pの耳には届いていないでしょう。

 「わたくしの目に映るのはそなたが招く輝きの舞台。そなたの目に映るのは何でしょー」

制服よしのんとして話題になった【黄昏の映し人】ですが、
Pと物理的に隔たれた空間で放たれる芳乃の言葉は、芳乃の素直な思いなんだと思います。

 「踏切の鐘が物悲しいのはー、そこに隔たりがあるゆえでしてー」

Pと芳乃との間には、距離がある。
踏切を境界と表現していますが、線の向こうとこちらでは全く世界が異なるわけで。
それは人間と神の距離か、Pとアイドルの距離か、それとも心の距離なのか。
ステージ上はともかく、普段の芳乃なら「ねーねー」とつまめる距離にPがいるわけで。
しかし芳乃とPとの間には、姿も見えず声も届かないくらいの隔たりがあって、
芳乃はその隔たりを物悲しいと表現しています。そしてそれを踏まえた上で、

 「こちらもあちらもなく、そなたの傍にわたくしはいましょー」

なんて言うんです。取りようによってはプロポーズですよこれ。
もしかしたらこの隔たりの正体は、
この思いを直接ぶつけられない/ぶつけたくてもできないという芳乃の乙女心なのかも。
芳乃が取り乱すシーンは見たことありませんが、そこは齢16。
心でたくさん葛藤しているのでしょう。

 「ほんのしばし待つ間にもー、心が急いていましょうー」

他人の失せ物探しは得意でも、自分の失せ物探しはできないと先ほど書きましたが、
依田芳乃ってほんと自分に不器用な子ですね。
「一緒にいてほしい」というたったひとつの思いなのですが、
それを告げることの難しさと言いますか、難しいですよね(語彙力)。
そんな芳乃の石を拾って磨いてあげられるのは、今のところPしかいないのです。



 


 「夏の暑さに心が緩みー、隙が生じるのもー……また楽しきことー」

かき氷を食べながらそう語る芳乃。末法の世は近いのでしょうか(※仏教)。
わたしはまだ芳乃の普段着姿を特別視してしまうところがあります。
芳乃にとっても、ファンに特別視されることは全く問題ないでしょう。
自分が救いの手を伸ばす時、自分は神(巫女?)でありアイドルです。
だからファンに拝まれることは嫌わないし、むしろその笑顔が嬉しくなる。

 「ねー、おかわりもできましてー?」
 「(かき氷は)食べ過ぎると、頭が痛くー……忘れてはなりませぬよー」

ですが、自分に救いの手を伸ばしてくれたPに対しては別。
Pの前では芳乃は特別になるつもりはない。だから子供に戻るのでしょう。
そしてそれを受け入れてもらえなくなったら、芳乃はPから離れていくでしょう。
芳乃の言動から、あふれるオーラと少々かしこまった言葉を取り除けば、
日常よく目にする景色と大差ないと思います。しかもおちび。素晴らしいじゃないですか。

 「船を沈める魔物、せいれーん……海ぼうずのお友達でしてー?」

育ち由来の世間知らずもご愛敬。
しかも芳乃は知らない世界に寛容です。どんどん順応しようとしますし、順応します。
初期カードで、Pが神を信仰しなくてもいいと言い放ったあたりにもそれが顕著。
人は自分の知らない世界に生きる人間を受け入れられないことが多々ありますが、
知らない世界に生きていても人間は人間です。

 「ひとたび耳を傾ければー、そなたも囚われの身にー?うふふー」

その言葉を紐解いて理解しようとしたうえで、
それでも距離を置きたいと思うなら、その人とは縁が無かったまでの事。
ですが、まず紐解こうとすることが大切だと思いますし、それってなかなか難しいこと。
依田芳乃の場合、Pが紐解こうとしてくれたんですね。



 


 「寒くはありませぬよー。そなたの隣は、ぽかぽかしますー」

絡みに絡まった芳乃の心の紐。その奥深くに光を届けたP。
これからも、二人寄り添って歩んでいくといいですね。

 「そなたの姿は傍になくともー、寄り添う心は感じておりますー」
 「みなの声を背に、そなたが描く未来へとー。次なる舞台へ歩み続けましょー」





 


 「そなたはー、わたくしを撫でるがよいでしょー」

なでなでなでなでさわなでなで。



これを書きながら、芳乃と似た立場にいるのが茄子さんやのあさんなのかなって思ったり。
そのあたりも観測すると面白そうです。
わたしはおちびちゃん大好きなので芳乃に走りましたが、そこは好き好きかな♪

というわけで本日ここまで。ありがとうございました。よいお年を。